コンクリートクラッシャーの改修

 今回はコンクリートクラッシャー(大割機)の改修を行いました。

 上図は異なるメーカーのコンクリートクラッシャーですが、先端部分をハサミの様に開閉させ、コンクリートや岩石を砕くために使用します。
 シリーズによってはハサミの根本部分に鉄筋カッターが装備されているものもあり、老朽化した建築物なども効率よく圧壊させることが可能です。普段あまり見かけることは無いかもしれませんが、我々の生活基盤を造る上で欠かせないアタッチメントなのです。

     

 上述のコンクリートクラッシャーですが、エーティー建機様より破損してしまったとのご連絡があり、現地へお伺いしてみると圧砕箇所が中央部より折損してしまったため改修をお願いしたいとのことでした。
 幸い折れた部分はそのまま使用可能であり、折損部と本体いずれもお預かりしました。

 折損した箇所と本体を溶接するために断面の形状をグラインダーで整え、溶接しました。
 一般に薄板の溶接は難しいと言われておりますが、このような厚板は溶接を行う前に母材を十分に熱していかなければならず、同時に歪も生じるため表裏バランスよく溶接しなければなりません。それでも残ってしまう歪はプレス機やハンマーなどで傷つけない様に修正します。

 厚板も一筋縄ではいかないのですね。

 溶接を行うと余盛と呼ばれる溶着金属があるのですが、今回は接合後さらに補強板を溶接するため均します。
 余盛は大きすぎると応力が必要以上にかかり破損の原因となり、小さければ耐力が足りなくなるという欠点があります。見た目にも直結するため職人の腕の見せ所です。

 上部表示が改修後のコンクリートクラッシャーになります。
 折損していない方のハサミにも補強板を加え再発防止を行い、スパッタ取りや最終確認の後にお客様の元へ配送いたしました。
 今回塗装はしない納品でしたが、色や種類、塗布膜厚などのご要望はいつでもお申し付けください。

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